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C syntax


 本コンパイラの扱う C の syntax について、説明します.冒頭に述べましたように、整数型のサブセットであることのほか、その他の点でフルセット C とは差異があります.フルセット C との差異を中心に順次説明します.なお、最近のANSIの標準規格については一切考慮してありません.

 サブセット C ではありますが、文の処理、複雑な型宣言、配列、ポインタ、構造体、共用体、などにおいては、出釆る限りフルセット C の機能を実現しています.

(1)語 句
    @ コメント
     コメントは、入れ子が可能となっています.

    A 識別子とキーワード
     識別子は、英数字で構成され、先頭は英字で始まらねばなりません."_" は、英字とみなされます.有効なのは先頭の 8 文字までです.

     キーワードには、つぎのものが予約されています.なお、先頭にキーワードを含む識別子は、キーワードとはみなされません.
      iflong*entryreturnswitchunsigned
      doauto*shortsizeofifndef*register
      intgoto*floatstaticdefinecontinue
      forcaseunion*doubleendasm
      asmelseifdefstructtypedef
      charwhileendifexterndefault
     キーワードには、機能をサポートしていないものも含まれています.
     (* 機能サポートなし)


    B 定 数
     数字列からなる整数定数は、先頭に 0X、または 0x が付けば 16 進定数、0 が付けば 8 進定数であり、それ以外は 10 進定数です.
     整数定数の取り得る債は、-32768〜+32767、または、0〜65535 であり、2 バイトの大きさとなっています.
     8 進数は、0〜7 ではなく 0〜9 も 8 進数として処理しますので注意してください.

     単一引用符で囲まれた文字定数の内、サポートしているエスケープ文字には、次のものがあります.
      '\r'...復帰 (0x0d)'\b'...バックスペース (0x08)
      '\t'...タプ (0x09)'\n'...復帰改行 (0x0d)
      '\f'...ホーム (0x0b) '\c'...画面消去 (0x0c)

     さらに、\ 記号に続けて A〜Z を記述すると、X1 の画面コントロールコードに変換されます.¥ 記号に続く 3 文字内の数字は、ビットパターンとして任意の文字が指定できます.それ以外は、¥ 記号は無視されます.

     浮動小数点定数は、ありません.

    C 文字列
     二重引用符で囲まれた文字列であり、行の終わりに ¥ を付けることによって 2 行以上に渡って記述することができます.
     なお、コンパイラの処理する 1 行は、継続行であっても 256 文字までですので、その範囲内で記述します.

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