ONKYO 5.1chホームシアターシステム BASE-V10Xの修理 2015.12.19


    ■「BASE-V10X」ホームシアターシステム

     ハードオフで見つけたONKYOの5.1chホームシアターシステム。もちろんジャンク品です。「MD、DVD入力で音が出ませんでした。スピーカーは音が出ます。」との説明がついていました。

     AVコントロールの「PR-155X」、サブウーファの「SWA-V10X」、スピーカーの「ST-V10X」(5セット)にリモコンが付いており、見た目若干の埃を被っていましたが傷も無く綺麗です。

     値段は2,480円。音が出ない割には少々高い気もしましたが、直ればお買い得です。迷わず買ってしまいました。


     ONKYOの5.1chホームシアターシステム。ジャンク品です。コントローラーとサブウーファ、スピーカーのセットです。  コントーラー裏面です。コントローラーは、プリアンプとなっています。プリアウトをウーファーに接続します。  サブウーファ「SWA-V10X」の裏面です。ウーファーの筐体内部にはメインアンプが組み込まれています。


    ■動作確認・分解・清掃

     自宅に持ち帰り動作確認をしてみました。付属のケーブルで本体とサブウーファを接続し、5つのスピーカーも接続します。本体裏面のMD-INに別のコンポのオーディオ出力を繋ぎ、本体のボリュームを上げて見ます。

     ボリュームつまみを廻して数字が20近くになっても音が全く聞こえてきません。ヘッドフォンを繋いで確認するもこちらも何も聞こえません。DVDのアナログ入力も同じです。商品説明に書かれていたとおりです。

     ちなみにウーファーのメインアンプ入力にコンポのオーディオ出力を繋いで見るとスピーカーからは音が出ます。サブウーファーのメインアンプは問題無いようです。

     早速に本体のカバーを開けて見ました。埃がうっすらと積もっていましたので故障箇所調査の前に清掃を行うことにしました。


     AVコントローラ「PR-155X」本体です。音出し確認してみると確かに音が出ていません。早速分解してみます。  トップカバーを外して見ました。うっすらと埃が積もっています。故障箇所を調べる前に清掃を先に行うことにします。  バラせる処までバラして埃を落としました。


     ここは電源部です。各部の電圧が正常に出力されているかまず確認が必要です。  入力端子部分。電解コンデンサがたくさん有ります。コンデンサ不良だと修理は簡単なのですが。
     こちらは光デジタル入力回路です。


    ■故障しているはずなのに .....

     光入力回路とチューナーユニットは外したままで、まず各部の電圧が正常化どうか確認してみました。+5V、+7V、−7V、+12V、どれも正常です。

     MD−INに入力を繋ぎ調査開始です。耳を澄ませてみると微かにヘッドフォンから音が聞こえてきます。周囲の暗騒音が高いと全く気が付かない程の小さな音です。

     不思議に思いながら、ボリュームつまみを廻してみるとどこまでもボリュームが廻ります。表示される数字は徐々に大きくなって行き40を越えた辺りから音がはっきりと聞こえてくるようになりました。

     こんなにボリュームを廻さないと音が聞こえないというのは、回路のどこかでレベル低下でも起こしているのでしょうか、そんな事も思いながら、更にボリュームを廻すと数字はどんどん大きくなり99まで上がり100になる処でMAXと表示されました。

     この機器は、ボリュームが0〜100(MAX)までとなっているようです。入力ソースのレベルにも寄りますが普通のミニコンポのような20ぐらいのレベルではほとんど音が聞こえなくて当然です。

     結局このジャンク、どこも故障していない正常品です。ハードオフの店員さんは錯覚したのでしょう。これと似たような経験が前にもありました。


     光デジタル入力回路とチューナーユニットは外したままで調査開始です。MD入力に別のコンポの出力を繋いでヘッドフォンで音を確認します。  各部の電圧出力は正常でした。耳を澄ませてみると微かに音が鳴っています。どこかでレベル低下でも起こしているのでしょうか。  ボリュームを廻して見ると数字が徐々に大きくなり40を越えた辺りで音が聞こえるようになりました。どこまで上がるか確認したら99まで上がりMAXになりました。