タミヤ 1/35 M1 ABRAMS 戦車のラジコン化 2004.11.26

     3チャンネルリモコン戦車を4チャンネルに改造し、その後ラジコンに改造しました。その製作記録です。

    ■4チャンネルへの改造

    M−I ABRAMS
     10数年前にタミヤの1/35リモートコントロールキット「M-1 ABRAMS」(1/35 IDENTICAL SCALE SERIES NO.52 アメリカM-Iエイブラムス戦車)を購入しました。この戦車キットには3チャンネルのリモコンボックスと、RE−140相当の走行用モーターが左右2個、FA−130相当の砲塔旋回用モーターが1個の計3個のモーターが付属していました。

    3チャンネルで砲塔が旋回
     前進、後進、信地旋回、超信地旋回の他、砲塔が360度左旋回・右旋回可能でした。製作した当時は家の子供達も小さく、家族でよく遊んだものですが、その後遊ぶことも無く、ずっと置き物として何年も飾ったままでした。


    4チャンネル
    リモコンボックス
     リモコンボックスは、電池が入ったままであったために経年で電池が液漏れを起こし、電池受け金具やスィッチ金具に錆が発生し使い物にならなくなりました。代わりにタミヤの工作シリーズの4チャンネルリモコンボックスを購入し交換しました。


    車体内部のメカ
     走行用モーターのピ二オンギアが空回りしたり、ギアボックスもスムーズに動かなくなっていましたので、モーターの軸についたピニオンギアを新しいものに交換したり、ギアの再グリスアップを施したりして、以前のようにスムーズに動くようにメンテナンスしました。

     このキットは3個のモーターを制御するだけですので3チャンネルで十分ですが、リモコンボックスを4チャンネルに交換したついでに、余っている1チャンネルに砲身上下の動作を組み込むことにしました。

     砲身上下用のモーター・ギアボックスは、以前に購入した1/20リモートコントロールキットのワーゲン・ビートル(ミツワモデルのエスコンシリーズ)の前輪操舵用のものを流用しました。ワーゲン・ビートル本体は、すでに無く、付属のモーター(FA−130相当)やギアボックスは、後生大事に残しておいた物です。

    砲身上下用メカ
     砲塔を構成する上下のパーツを無理やりに剥がし、砲塔内にギヤボックス・モーターを搭載しました。砲身の根元にピアノ線を取り付け、ピアノ線に結んだ紐を操舵用の金具で引っ張ってやります。モーターの回転により操舵金具が紐を引っ張ると砲身が上に向き、モーターの逆回転により紐が緩むと砲身は自身の重みで下に向きます。このエイブラムスは、砲塔内の空間が大きくモーターやギアボックスを容易に組み込めました。

    砲身上下動が可能に
     これで、走行しながら砲身が上下し、砲塔も同時に旋回するなどの複雑な動きが楽しめるようになりました。



     さらに悪乗りで、車体後尾のテールライト部分に発光ダイオードを組み込みました。左右2個の発光ダイオードは、トランジスタ2個によるマルチバイブレータ回路で交互にゆっくりとした点滅を繰り返します。消費電流は大きくありませんので、飾って置く間も点滅するようにと、回路専用の電池電源を車体内部前方に搭載しました。

    テールライトのLEDが点滅 LEDの車内配線 点滅回路と専用電源
     面白い事に、走行しだすとこのテールライトは左右とも同時に素早く点滅します。走行モーターが発するノイズによりマルチバイブレータ回路が誤作動するのです。走行を止めると発光ダイオードは元どおりにゆっくりと点滅します。

    明るいと灯かない 光センサーを手で覆うと点灯 光センサー(CdSセル) 自動点灯回路と電池
     さらに、砲塔上部のサーチライト部分にも発光ダイオードを組み込みました。こちらは暗くなると自動点灯するように、光センサー(Cds)を使った回路としました。こちらも専用電源の電池を砲塔上部に組み込みました。部品を空中配線しています。

    サウンドキットと小型スピーカー サウンド回路スイッチ
     更に、サウンドキットと小型スピーカーを車体内部に組み込み、「ダッダッダッダッダッダッダッ.....」という機銃音を発するようにしました。このサウンド回路は砲塔がある角度にまで旋回するとオンになったりオフになったりするようにと、砲塔と車体の回転部分にスィッチを組み込むことにしました。小型スピーカーはPHS端末に内臓されていたものです。小型であることはちょうど良いのですが音量がもう一つです。走行中や砲塔旋回中はギアボックスが発するギアの音に隠れてしまい効果はもう一つです。

    改造はうまく行ったけど
     全てねらいどおりの改造ができたわけですが問題点もあります。砲身上下動のためのモーターの搭載や発光ダイオード点灯用の電池を組み込んだために車体重量が以外と重くなり、走行モーターのトルク不足で超信地旋回の時にスムーズに旋回しません。また、砲塔を旋回させると砲塔内に組み込んだモーターへの配線が砲塔旋回用ギヤに巻き込まれてしまい、砲塔を360度回転出来ません。折角の360度フル回転の醍醐味が味わえなくなったのは残念です。

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