電子工作用のパーツ取りのジャンク品を探しにハードオフに出向く。店内のジャンクコーナーにて
値札に読込不可と書かれたMDレコーダを見つける。ONKYOの「MD-105」、INTECシリーズの
MDレコーダだ。値段は525円、これは買いだ。
自宅に持ち帰り早速に動作チェックを行う。動かなくて当たり前、ひょっとして動けば儲け物だ。
通電は問題なし。電源スィッチを入れるとディスプレーに「No Disk」と表示された。
MDディスクを挿入すると、「Welcom」の表示が出て、数秒後に「Eject」の表示に変わってディスクが
排出された。
手持ちの何枚かのディスクを取り替えて試してみると、時折、「Welcom」の表示の後、
「TOC Reading」と表示が変わり、暫くして、ディスクのトラック数、録音時間が表示された。
プレイボタンを押して見るとちゃんと再生を始めた。再生音も問題ない。ディスクを認識さえ
すれば問題ないようだ。
再度確認すると駄目だ。他のディスクでも認識する時としない時がある。する時には、必ず
「TOC Reading」が表示される。駄目な時は、表示されずに「Eject」となる。
どうやら不具合はディスクの取り込みにあるようだ。ディスク装着を検出するセンサー
不良だろうか。早速にカバーを開けて調査に取り掛かる。カバーを開けて見ると中は埃が薄く全体にかぶっていた。
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ONKYOのMDレコーダー「MD-105」。 MD読込不可のジャンク品だ。 |
アナログ入出力と2つのデジタル入力がある一般的なMDレコーダー。MDLPには非対応。 |
ケースカバーを開ける。メイン基盤とMDユニットの簡単な構成。 |
本体から一度MDユニットを取り外す。MDユニットのカバーを取り外し、カバーを外した状態で
本体に組戻す。この状態で、通電して動作確認を行う。MDディスクを挿入すると、ローディング用
のゴムローラーが回転してディスクを中に取り込んで行くのだが、最後の方でローラーが滑って
しまってディスクがきちんと装着されない。原因はこれだ。たまにきちんと装着されると、
ディスクが認識される。
ゴムローラのゴムと、それがあたるユニットの本体側をアルコールを浸した綿棒で清掃する。
綿棒には黒いゴムのかすが付着した。ついでにピックアップレンズを調べて見ると、薄く埃が
積もっていたので、こちらも細筆を使って清掃しておく。
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MDユニットを本体から取り外し、ユニットのカバーを取り外す。 |
ディスクをローディングするゴムローラーのゴム部分の汚れをアルコールで清掃。 |
ピックアップレンズに薄く積もった埃をアルコールを含ませた細筆で清掃。 |
清掃の後動作確認をすると問題無くディスクが中に取り込まれ認識するようになった。デジタル入力からの録音
テストもしてみたが、問題なく録音出来ていた。幸いなことにピックアップはまだ健在であった。
問題なく動作するようになったので暫くMDデッキとして活用して見ることにした。
部品取りとして分解するのは、ピックアップの寿命が尽きてからでよい。