サーバーで作るジュークボックス 2008.1.5

     レンタルCDから作成した mp3 ファイルが千数百曲程たまった。これをデジタルプレーヤー(6GBのマイクロHDDを搭載したCreativeのZEN Neeon)にコピーして、通勤途中に聞いているが、自宅に居る時には有線放送のように垂れ流しで聞ける方法を模索してみた。

     デジタルプレヤーのイヤフォン端子とオーディオ装置のAUX入力をオーディオケーブルで接続して聞く方法があるが、これだとプレーヤーの取り外しが面倒なのとプレーヤーの電池消耗が問題になる。

     PCで mp3 を再生するのが一番素直な方法かも知れないが、PCは多目的に使うので常にmp3 ファイルを再生しておくのは難しい。そこで、思いついたのが、suwa-koubou.jp のサーバーを使うことだ。

     このサーバー、通常はWebでホームページを見せているのと、メールを受け取るだけの仕事しかしていない。ほとんどアイドル状態だ。この余ったマシンパワーで mp3 ファイルを 24 時間休む事無く再生し続けることが出来れば目的にかなう。正に有線放送並みのサウンド環境となりそうだ。

     さて、suwa-koubou.jp のサーバーだが、マシンスペックは次のとおり。マザーは、ギガバイトのPentiumV Socket370 マザーボード「GA-6OXT-A」だ。2002年春に発売されたマザーである。このマザーには、AC97仕様のサウンドチップがオンボード搭載されている。2002年製マザーということで、ご多分に漏れずしっかりと電解コンデンサ妊娠の被害を蒙った。日本橋で代替のコンデンサを購入して取り替えたのがほぼ一年前。

     CPU はタラセレ1.4G(14x100Mhz)をクロックアップして1.5G(14x107Mhz)で動かしている。ハードディスクの容量は 40GB。インストールしてある Linux システムには十分な容量で、30GB程の空き領域がある。メモリは、512MB、少し足りないように思うが、このマザーの仕様限界なので仕方ない。とはいえ Linux をサーバーマシンとして動かすならこれでも十分である。

     これでmp3ファイルを再生するサーバーは目途がついた。元々24時間稼動のサーバーだけにmp3ファイルを24時間、バックグラウンドで再生しても無駄というものではなかろう。

     mp3ファイルを蓄えたPCを、sambaを使ってサーバーに接続し、PC側の mp3ファイルをサーバーのHDDにコピーする。サーバーの Linux は RedHat で、調べて見ると既にサウンドドライバーは組み込まれていた。さらに、音量調整用のミキサーソフトに au_mix が、プレーヤーソフトはコンソール起動の mpg123 がインストール済みとお膳立てとしては申し分ない状況。

     サーバーの背面にあるLineOut端子とオーディオアンプのAUX入力をオーディオケーブルで接続する。au_mix を使って LineOut の出力音量を 80% 程に調整する。 次に、 mp3 ファイルをコピーしたディレクトリに移動し、mpg123 -q -z *.mp3 とコマンドを打ってみる。-q はダンマリモード、-z はシャッフルモードの指定だ。

     オーディオアンプの入力セレクターを AUX にしてボリュームを廻してみる。スピーカーから女性ボーカリストの爽やかな歌声が聞こえて来た。この状態で、PCからサーバーのWebにアクセスして見る。再生音に音切れでも起こるかと思ったが全然問題ない。samba 経由でサーバーのHDDにアクセスしてみたがこちらも問題ない。クリアな音がひとつのくるいも無く再生されている。一世代も二世代も前のマシンスペックだが十分だ。

     この状態でずっと様子を見てみた。さすが1,000曲以上もあると簡単には終わらない。3昼夜連続再生の後、mpg123 のプロセスがやっと停止した。視聴実験はまずまずの成功、サーバーマシンを使ったジュークボックスの完成だ。

     shellプログラムで mpg123 の無限ループを作成した。これで3日経つとまた自動的に再生を繰り返す。Yahooオークションで掻き集めたジャンクのアンプ、スピーカーを寄せ集めて専用のジュークボックスシステムに組み上げてみた。アンプの目覚まし機能を使って目覚まし時計代わりにも使ってみた。

     快適だ。まったくご機嫌である。これで今日から毎日がミュージックシャワーだ。