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TD-V505 3ヘッド、ダイレクトドライブが期待感を高める |
一度は、ダイレクトドライブのデッキを手に入れたいと思っているのだが、なぜか入手するものは、
ベルトドライブばかり。最近入手したTD-V731もベルトドライブだ。
目的を達成すべく、次なるデッキとして、3ヘッド、ダイレクトドライブ仕様のリモコン付きの
TD-V505を入手した。
もちろんジャンク。不具合は、この当時のVictorのダイレクトドライブ機で定番の再生速度が速い
というもの。修理方法は、これまた定番、ドライブモーター制御基板にある電解コンデンサ2個を
交換すれば直るというものだ。
ダイレクトドライブ機として、なぜTD-V505を選択したのか、それは人気が無くて安く入手出来る
だろうという読みと、ひょっとしてカセットメカは、TD-V931に採用されたものと同じなのでは
無いか、さすれば、メカをTD-V731に移植出来れば面白い。
ヤフオクでTD-V505は複数台出品されていたが、あえてリモコン付きを選んだ。先に入手した
TD-V731とリモコンは共用できるだろうとの読みだ。
入手したTD-V505だが、外観は綺麗なものだ。先に入手したTD-V731よりも更に程度が良い。
擦り傷などはほとんど見られない。
操作ボタン類の印刷文字もくっきりしており、かすれなどは見られない。ヘッド周りも綺麗だ。
一度手入れされたのか、ほとんど使われていなかったのか。
付属品のリモコンの動作も正常だ。読みどおり、このリモコンでTD-V731もコントロールできた。
動作テストを行って見るとやはり再生速度が速い。早送りのような状態だ。これでは録音確認は
とうてい不可能だ。
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カセットホルダー HALF SHELL STABILIZER TD-V731,V931と同じ |
録音微調整項目はLEVEL,BIAS,BALANCEの3つ |
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早速にカバーを開ける。開けてびっくり、大きな基板が一枚とカセットメカだけのシンプルな構成。
配線もすべてフラットケーブルですっきりしている。ケーブルを見る限り、カセットメカのTD-V731
への流用は無理なようだ。ここは素直に諦める。
問題のドライブモーター制御基板は、メカの取り外し・分解は不要で、カバーを開けただけの
状態で4本の留めネジを緩めるだけで取り外すことが出来た。
基板コンデンサ2個を取り外し、16V10uF の電解コンデンサ2個と交換する。基板には、液漏れ
の跡がはっきりと見て取れた。本当にこれだけで直るのかと、半信半疑で制御基板を元に戻し、テスト
を行って見ると見事に直っている。
3ヘッド機ならではの録音時のキャリブレーション動作を行って見た。SOURCEとTAPEのモニター
切替を試して見る。ここでBIASやBALANCEの微調整を行うのだが、前面のパネルを良く眺めて見ると、
TD-V731には無かったLEVELの微調整があった。LEVELの調整は、DENONのDR-M27HXにもあったが、
これがあるだけで、なぜかTD-V731よりも価値があるように思えてしまう。
ディスプレーのカウンターだが、先に入手したTD-V631やTD-V731の例にならえば、テープの走行時間や
残り時間を表示できるはずなのだが、操作方法がわからない。カウンターの表示モードの切替ボタンが
見当たらない。リモコンにも該当ボタンは無い。特定のボタンの2度押し、あるいは、複数ボタンの
同時押しでも必要なのかも知れない。あーだこうだと触っても全然判らない。