SONY カセットテープデッキ用リモコン(RM-50)の製作 2017.12.17

    1.はじめに

    SONY RM-50
    有線式リモコン RM-50
    ケーブル長5m

     オーディオ機器のリモコンといえば、ほとんどが無線式の赤外線リモコンとなるのですが、SONYの古いカセットデッキ、TC-Kxxシリーズには、有線式のリモコンがオプション品としてありました。

     製品名は、「Remote Control Unit RM-50」 です。40年以上も経た現在でも時折ヤフーオークションに出品されています。ビンテージ品なので結構高値で取引されているようです。

     現在手元には、9年前に修理したTC-K65があります。そこで、このリモコン「RM-50」と同じ物を製作して試してみることにしました。


    2.リモコン回路

     同じ物を作るとなればRM-50の回路を調べてみなければなりません。40年前にTC-K65を所有していた時には、RM-50も持っていたのですが今はありません。実機を分解して調べることは出来ません。そこで、ネットで色々と調べてみました所、運よく回路図を見つけることが出来ました。RM-50の回路は次の通りです。


     7個のスィッチと7個の抵抗から出来ています。オーディオ装置の前面パネルにある操作スィッチの回路に良く似た回路です。アナログ電圧の変化でどのスィッチが押されたのかが判るようになっています。

     マイコンのA/D入力に接続してマイコンで直接判断するのが一般的な方法ですが、TC-K65ではアナログコンパレータで判断するようになっています。TC-K65が開発された当時のマイコンには、まだA/D入力などは無かったのではないかと思われます。ちなみにTC-K65に搭載のマイコンは、NECのuPD547Cでした。


    3.製 作

     ユニバーサル基板に抵抗とタクトスイッチを半田付けして製作しました。ケーブルは、基板にコネクタで接続するようにしました。

     ケーブルは、4芯必要です。ジャンクのPS2マウスのケーブルがうまい具合に4芯でしたのでそれを流用しました。RM-50のケーブル長は5mですが、マウスのケーブルは1m程しかありません。そのため、使い勝手のいいものとはなりませんでした。

     また、カセットデッキ側のリモコン用のコネクタですが、4ピン構成なのですが、ミニDINとは異なっており、適合するプラグが判りません。そこで、ケーブルの先には、ピンを半田付けして、ピンを差し込む形としました。

     動作の方ですが、本物の回路図どおりに製作しましたので当然ですが、全く問題なく動きました。 

    ユニバーサル基板とタクトスイッチで製作しました。ケーブルの先はコネクタが無いのでピンを取付けています。
    基板裏側の配線です。
    配線部分の保護のためにビニールカバーをしました。


    カセットデッキのリモコン端子にピンを差し込んでいます。 ケーブルは、ジャンクのマウスから流用しました。余り長くないので使い勝手はもう一つ。


    ===== 後 日 =====================

    3Dプリンターでケースを作ってみました。 スィッチが小さいので押すと指が痛いです。大きなスイッチで再製作してみたいです。