「DM-SG7」は、KENWOODが1999年に発売したシステムコンポＡＶＩＮＯシリーズの「SG-7MD」を構成するMDデッキです。これもヤフオクで手に入れました。

　出品者からこのデッキが届き、梱包を解いてプチプチシートから取り出した時、かすかにシンナーらしき匂いが漂いました。良く見ると取り出したデッキの前面操作パネルが外れています。うーん、ババを引いたかなと思いつつ、直ぐにケースを空けて分解を始めました。

プラスティックで出来ている前面操作パネルのサブパネルの爪の部分がボロボロ状態です。どうやらベンジンかシンナーを被ってプラスティックの粘性や強度が無くなってしまっているようです。操作パネルの表面はアルミでできていますので、こちらは大丈夫のようです。また基板の方も問題ないようです。

　オークションではノークレームが原則ですが、こんな場合にはクレームも許されるでしょう。でも、ああだこうだとメールをやりとりするのも面倒です。ここはババを引いたと諦めて、出品者には、今後商品を油性の液で清掃しないよう注意のメールを送っておきました。出品者はどうやらリサイクル（廃品回収？）業者のようで、社員が間違ってシンナーで清掃してしまったようだと謝りの返信メールが返ってきました。出品者の住所から見て、社員といっても、近所のおばちゃんかなんかそんなような気がします。電気製品やオーディオ機器の知識に疎い人が、言われたままに清掃しているんだと思われます。

　取りあえずバラけてしまっている部品をアロンアロファで接着し、ケース自体の要所要所にもアロンアルファをたっぷりと流し込んで補強しました。これでなんとか修復できましたが完全修理とは行きません。そこで、部品取りのジャンク品をオークションで探そうと思ったのですが、サブパネルは単なるプラスティック製品です。ひょっとしてKENWOODから修理部品として購入してもそんなに高くつくはずもなかろうと思い、問い合わせて見ました。返事は３００円と、予想したようにそんなに高いものではありません。ついでにピックアップやリモコンの値段を参考に聞いて見ると、ピックアップは８０００円、リモコンは２６００円の返事でした。早速にサブパネルをオーダーしておきました。

　数日後、KENWOODから入荷の連絡があり取りに行きました。サブパネルの交換は簡単なものです。特に難しいところはありません。これでまともなMDデッキになりました。でも、しばらくはシンナーの匂いが取れず嫌な思いをさせられました。