ONKYO CD・チューナー付きアンプ CR-185の修理 2016.01.30

     ヤフーオークションで、「トレイが開閉できない。片側の音が出ない。」というジャンクの「CR-185」が格安で出品されているのを見つけました。トレイの開閉不良はゴムベルトの劣化でしょう。新品ベルトに交換すれば簡単に直ります。 面白いのは、片側の音が出ないということです。果たしてどこが悪いのか修理で結構遊べそうです。早速に入札、こんな代物ですから簡単に落札できました。

     届いて見て、ちょっとびっくりです。外側が綺麗です。汚れも傷もほとんどありません。相当の年数を経過しているはずですが、止めビスもピカピカです。出品者が綺麗に掃除をしたのでしょうか。

     簡単に動作確認をしてみます。確かにCDトレイは開きません。ディスプレーにやや暗い部分が見受けられます。MD入力やTAPE入力、FM・AMなどは問題ありません。残念ながら不具合のはずの片側出力不良は全くありません。定評どおりのいい音が出ています。

     前回修理したCHR-185と同様、操作スィッチがもたつくことがあります。やはり経年劣化が起こっています。

     カバーを開けて見たら、中は埃が結構堆積していました。分解しながら順次パーツを清掃し、トレイ開閉のゴムベルトを新品に交換しました。仮組みして動作テストをしてみた所、CD−Rをいとも簡単に認識しました。

     ピックアップは健在でほっとしました。エージングを兼ねてCDを丸々1枚再生しましたが、音飛びもなく正常に終了しました。操作ボタンのもたつきはCHR-185ほどではありませんが、操作中にストレスを感じますので、プレイと前後選曲ボタンのみ、内部のタクトスィッチを新品のものと交換しました。

     以下、修理の時の写真です。

    ONKYO CR-185 トレイが開かないジャンクですが音はしっかり出ています。 外周りはほとんど傷がありません。ビスもピカピカでまるで新品の様です。 しかし、カバーを開けてみると埃が一杯です。


    カバーの通風孔から入り込んだ埃がしっかりと堆積しています。
    アンプ部分もこの通りです。
    掃除をしながら分解を進めることにします。


    フロントのアルミパネルを外します。
    操作パネルを外します。
    バックパネルを止めているビスを全て外します。


    上部の基板を外します。
    この黒いカバーの下に問題のCDユニットがあります。 黒いプラスティックのカバーを外しました。


    掃除のために電源ユニットもシャシーから取り外します。
    次にCDユニットを外します。
    使われているピックアップはRFアンプ内蔵のKSS-240でした。


    CDユニットの分解に取りかかります。
    FRシリーズ他で使われているものと同じような機構です。
    やはりベルトが伸びてゆるゆる状態です。


    右が外したベルト、左が交換する新品のベルトです。
    新品のベルトを装着します。
    分解掃除したパーツを仮組みしてCDユニットのテストを行います。


    トレイはスムーズに開閉し、CD−Rをいとも簡単に認識しました。ピックアップは健在でした。 次にCDのテストです。CD−Rが読めてますからCDは全然問題ありません。暫くエージングを兼ねてこのまま廻しておきます。 埃も取れてすっかり綺麗になりました。内外部とも新品の様になりました。