SONY CD/MD ステレオコンポ CMT-M100の修理 2016.12.09

     SONYのCD/MD/TAPEステレオコンポ CMT-M100 をいつも行くハードオフで見つけました。CDの再生のみOKのスピーカーとリモコン付きのジャンク品です。
     これといって特徴のないコンポですが、久しぶりにオーディオ修理で遊んでみようと購入しました。

     自宅に持ち帰り動作確認をしましたところ、CDは正常に再生できました。テープは動かず、MDは中に入れることが出来ません。おそらく、テープはベルトの伸びだと思います。MDはローディング機構のゴムパーツの劣化と思われます。早速に、分解と不具合箇所の調査にかかります。


    ■CMT-M1000の分解とメンテナンス

     分解の大まかな手順を以下に写真で示してみます。


    SONYのミニコンポ、cmt-m100です。
    下部の扉の中には、ヘッドフォン端子や録音ボタンが収納されています。 上部にはカセットメカがあります。テープは動きません。


    テープメカ内部です。埃など堆積はそんなに多くないです。ヘッドが傾いているのが気になります。 こちらは、裏側です。スピーカー接続は専用のコネクタとなっています。アンテナ端子とAUX端子があります。 正面から見て右側のカバーを開けて見ました。メイン基板です。


    こちらは、左側のカバーを開けたところです。上にカセットメカ、中央にMDメカ、下にCDメカが見えます。
    まずは上部のカセットメカを外します。
    上部カバーを裏返すとカセットメカの全貌が見えます。


    メカ上部の基板を外しました。
    メインの平ゴムベルトとプーリーの角ベルトの2本が使われています。プーリーベルトが伸びていました。 プーリーベルトを手持ちの中からサイズの合うベルトと交換しました。メインベルトはこのまま使います。


    次にMDメカを外します。
    メカの隙間から覗くとローディングベルトが見えます。このベルトがゆるゆるになっていました。手持ちの18φのベルトと交換しました。 CDメカを取り出すために前面カバーを外すことにします。


    前面カバーは簡単に外せました。
    裏側のバックパネルも外すことにします。
    こちらもビスを緩めるだけで簡単に外れました。


    メイン基板に、何本かのフラットケーブルが接続されています。これらを引き抜きます。 ビス2本を緩めるだけでメイン基板は取り外せました。 これでCDメカを覆うカバーを外すことができます。


    カバーを外すとCDメカが出てきます。メカはビス1本ゆるめるだけで、シャシーから外せました。 外したCDメカの裏側には、制御基板があります。よく見ると黒い汚れが所々に見受けられます。 ここにもあります。コンデンサの液漏れでも起こっているのでしょうか。


    今度は表側から基板を見てみました。やはりこちらも汚れが見えます。 ピックアップメカをCDメカから分離し、基板の汚れをアルコールで洗浄しました。 このピックアップは、レンズカバー付きです。このお陰でレンズは汚れもなく綺麗でした。


    ■動作確認

     メンテナンス後の動作確認を行って見ました。カセットテープは、ゴムベルトを交換したにも係わらず、再生方向を切り替えたとたんにテープが走行しなくなりました。

     再度分解して確認した所、再生方向を切り替えた時にヘッドが回転して上下に反転するのですが、これが途中で停止しています。

     調べて見るとヘッドの回転部分のグリスが硬化しスムーズな動きが出来なくなってました。何度か手で回転させてみるとスムーズに動くようになりました。

     MDは、ローディングベルトの交換で、中に取り込めるようになりましたが、残念ながらピックアップの寿命でしょうか、暫く「TOC Reading」の表示が出た後「Read Error」が表示され、MDが排出されてしまいます。

     ピックアップの交換が必要です。ピックアップの型番は、「KMS-262A」になりますが、手持ち部品も無くMDの復活は諦めることにしました。

     ラジオの受信は、FM/AMともに問題なく、CDも問題ありません。カセットテープも直り、一昔前のCDラジカセとしての復活です。