1月14日(日)、快晴。今日は単独行のため、通勤ウォーキングの成果を試してみるべく、少しきついコースを歩いて見ることにした。健脚向きと言われる黒岩尾根を通って摩耶山に登る。帰りは、桜谷からヌケ谷を通り、山田道にて谷上に戻る。時間があれば、谷上から自宅まで歩いて帰ることにする。
自宅近くのバス停から、8時過ぎのバスに乗り、新神戸駅に出る。駅構内のコンビニで水とおにぎりを調達し、布引に向けて歩き出す。布引入り口のいさご橋を渡り、いつもは真っ直ぐに階段道を上がっていく所を、今日は左手、雌滝を経由するルートを選ぶ。久しぶりに雌滝を眺めた後、横の階段を上がり雄滝に向かう。雄滝では通過の証として写真だけ撮り、先を急ぐ。
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新神戸駅ガード下 ここが出発点 |
いさご橋を渡る |
階段を上がらず左に進む |
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久ぶりに眺める雌滝 |
ここを上って行く |
いつも見る雄滝 |
「雄滝茶屋」を通り越し、見晴らし展望台に立ち寄る。ここで発汗に備えジャケットを脱ぐ。直ちに布引貯水池に向けて歩き出す。布引ダムを越え、気持ち良い貯水池の遊歩道を快調に歩く。左手に河原が見えると、そこは、もう市が原。市が原近くの「紅葉茶屋」には、もう客が入っていた。早朝のウォーキングを楽しむ地元の人達だろうか。その先の「あけぼの茶屋」の奥にある投輪道場からは、投げ輪を楽しむ人の大きな声が聞こえてきた。更にその先の「桜茶屋」前にて休憩を取る。これからの登りに備えて、ゼリー飲料、ウィダーINプロティンを一袋飲む。トイレを済まし5分程の休憩の後、出発する。
道なりに真っ直ぐに進む。新布引堰堤の標識を過ぎた頃、道は右折する。ここからは、ウッドチップの撒かれた良く整備された道を登って行く。右手、世継山には布引ハーブ園の建物が見える。坂を上りきり、左手方向に布引の谷が眺められるようになると、前方に高雄山が望める。ここまでくると、後わずかで天狗道取り付きだ。
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突き当たりを右に折れる |
ウッドチップの道 |
高雄山が見える |
天狗道への分岐をやり過ごし、地蔵谷出合いを過ぎると、黒岩尾根への取り付きに着く。取り付きにあるコース案内板をじっくり眺める。これからの登りに備え、気を引き締める。最初の目標は、旧市界標石だ。
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天狗道取り付き |
地蔵谷分岐 |
黒岩尾根取り付き 案内板がある |
すぐに急な登りが始まる。取り付きから暫くの間は、登りの連続だ。登ったかと思って前を見ると、また次の登りが待ち構えている。噂に違わずきつい登りの連続だ。この尾根道、全体に広い尾根道であり、ガレ場のような箇所や道筋のはっきりしない箇所もあるが、総じて歩きづらいことは無い。六甲山ハイキング歴わずか10回程度の私でも安心して登っていける。
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ガレ場の道 |
ガレ場の道 |
後方に遠方の景色が見え出す |
登り登りの連続で一気に高度を稼ぐ。後方を振り返ると高雄山の頂上がもう目線の先だ。ここまで登ると後方に遠方の景色がせり上がってくる。明石大橋も見えるようになる。さらに高度を上げると、西の方向に鈴蘭台の街並みや、丹生山系の山々が見えてくる。立ち止まっては、後方を振り返り景色を眺める。左手下には、午後から歩く谷が望める。このまま進んで行くのが勿体ないくらいな景色だ。もっと先に行けば、更に風景は良くなるのだろうか。
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小さな鞍部に下る |
小さなピークの左を巻く道 |
右に行きピークに上がる |
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ピークからの景色 |
道は、この先何度かアップダウンを繰り返す。最初の目標点である旧神戸市界標石を目指して進んでいくが、なかなか到達出来ない。もう過ぎてしまったのだろうか、見逃してしまったのだろうか、と疑心暗鬼するも束の間、標石に着いた。石の表面から82番の番号がはっきりと読み取れる。ここに間違いない。
時計を見る。市が原からここまで約1時間。腰を下ろして休憩を取る。何歩歩いたか万歩計を見てみるとカウンターは170で止まっていた。故障でもしたかとリセット釦を押して振って見ると正常にカウントし出した。この後をカウントしても仕方無い。万歩計による計測は諦める。
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右手には摩耶山が |
旧神戸市界標石 |
標石を過ぎてからの下り |
地図を取り出しこの先の道を読む。摩耶山頂までの距離は、まだ半分以上残っている。アップダウンの数は数回程度、登りもそんなに急なものは無さそうだ。これなら後はもう楽勝だ。これまでの連続の登りで腹がすいた。みかんを食べる。メロンパンを取り出し半分食べる。10数分の休憩の後、元気を出して出発する。
旧神戸市界標石を過ぎてからは、気持ちの余裕も手伝って、楽に歩いて行ける。時々後方を振り返り景色を確認する。更に高度が上がり、次なるピークを迎える頃には、自宅近辺までが良く見えるようになった。道が東に迂回し、天上寺が左手遠方に見えるようになると摩耶山頂は近い。尾根から樹林帯の中へと道が進み、程なくしてアドベンチャルートとの出合いに着いた。先日の雪の残る道を急ぐ。暫く行くと摩耶自然観察園の運動施設のある広場に着いた。
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須磨方向 鉢伏山、旗振山、須磨アルプス、高取山、菊水山、鍋蓋山、再度山 |
自宅方向 |
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道は樹林の中へ |
アドベンチャルートの出合 |
雪の残る道 |
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摩耶自然観察園に着いた |
道標 |
広場の展望台にて写真を撮る。広場には高さが異なる鉄棒があった。真ん中の鉄棒にぶら下がり懸垂を試してみたが、一度も上がらなかった。腕の筋力が全然ない。なんとも情け無い。今後は筋トレが必要だ。
ここまで来ると山頂はもう目と鼻の先。少し歩くと無線施設の前で天狗道からの道と合流した。掬星台に向かう。
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運動施設のある広場1 |
運動施設のある広場2 |
掬星台でいつもどおりに昼食を取る。一旦、Tシャツ一枚になり汗を拭った後、シャツ、フリースのジャケットを着込む。手には厚手の手袋をする。先日は手がかじかんでしまったが今日は大丈夫だ。残りのメロンパン半分とおにぎり2個をほうばる。熱い紅茶がうまい。おにぎりに紅茶はそぐわないが気にはしない。
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掬星台広場 |
飛行船が浮かんでいた |
掬星台から大阪方面を望む |
ハイカーが次から次とやって来ては昼食を始める。ハイカーは、中高年者ばかり、若者は一人もいない。中高年登山者の遭難が多いとよく騒がれるが、中高年の登山人口が多いのだから当たり前、別に驚くこともなかろう。単なる比率の問題だと思う。
下山は予定どおりに桜谷道にする。時間は十分にあり、まだ歩いていない杣谷峠から徳川道を下ることも考えたが、谷上から自宅まで歩くことを考えると出来るだけ早く下山できた方が良い。掬星台を西に出て、すぐの所、桜谷方向への道を下る。
一部のガイドブックによると桜谷道は経験者向きとある。確かになるほどと思わせる箇所が何箇所かあった。谷道だけに、沢の渡渉や河原歩きが何回となく現れる。季節柄、水量は少なく流れも緩く、渡渉は困難ではないが、雨上がりの翌日や梅雨時には、困難を極めるだろう。場合によっては歩行出来ないだろう。
岩場や河原など足場の悪い箇所が多いので、安全のためにストックを使う。ストックのお陰で安全にスピーディに下って行ける。変化に飛んだ面白い道を楽しみながら下っていたら、あっという間に、徳川道(桜谷出合い)に着いてしまった。時計を見ると、以外にも35分もかかっていた。その割には短かく感じられた谷道であった。
桜谷出合いからは、徳川道をトウエンティクロスに向けて歩く。ここからは一度歩いた道。平坦で綺麗な道がずっと先まで続く。左手に午前中に歩いた黒岩尾根を見上げながら先へと進む。黄蓮谷への分岐を過ぎ、20分ほどで、山田道への分岐に着いた。ここの分岐を右に取り、ヌケ谷へと入って行く。
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徳川道を西へ 気持ち良い道だ |
黒岩尾根を見上げる |
黄蓮谷分岐 石楠花山へはここを行く |
道の左側に沢が現れ、谷道らしくなったと思う間もなく、大きな堰堤にぶつかった。石楠花堰堤だ。沢を渡り、左に堰堤を巻き上げてゆく階段道を上がる。堰堤を越えると道はすぐに谷へと下って行く。谷道を西六甲ドライブウェーを目指して進む。右に左に何回かの渡渉を繰り返し進む。暫くして、左へ渡渉した先に上に向かう石の階段道がある所に着いた。沢を渡り、階段道を登って行く。
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山田道分岐 ヌケ谷へ |
左の階段で堰堤を巻く |
堰堤下に下りて行く |
この階段道の長いこと、長いこと。繰り返し現れる階段に嫌気がさす。ヌケ谷の谷底から西六甲ドライブウェーが走る山の中腹まで一気に登って行くのだろう。階段道をあえぎながら登っていると、ドライブウェーを走るバイクのエンジン音がかすかに聞こえだした。子供達の遊ぶ声も聞こえてくる。この道の左手一帯は森林植物園だ。
もうすぐドライブウェーに着くかと思われた頃、展望の良い場所があったので一度休憩を取ることにした。驚いたことに、トウエンティクロスのある谷を通り越してずっと先にハーブ園の建物が小さく見える。今登ってきたヌケ谷の様子が眼下によく望める。
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この先の階段を登る |
えんえんと階段が続く |
ずっと先にハーブ園の建物が |
この後、数分もたたぬうちに、西六甲ドライブウェーに着いた。ここから、一旦ドライブウェーを歩き出したのだが、道の左手を良く見てみるとハイキング道が、ドライブウェーと並行してまだ続いている。すぐにハイキング道に戻る。歩きやすいこの道も数分で、またドライブウェーに出てしまった。ドライブウェー道を歩く。森林植物園正門入り口をやり過ごし、道路を横断し山田道へと入って行く。
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ドライブウェーに出た |
ドライブウェーから見返すとこんな感じ |
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戻った道もすぐにドライブウェーに出る |
ドライブウェーから見返すとこんな感じ |
この山田道、アップダウンもなく、歩きやすいなんとも風情のある道と、感心しながら歩いていたら、暫くして、樹林帯を抜け、砕石工場らしきところに出た。ここから道は、四方に良くひらけた原の中を、コンクリートで整備された用水路に沿って続く。右手遠方には、石楠花山が良く望める。天狗岩はどのあたりだろうかと、目をこらして探してみたが良く見えなかった。
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この先に山田道への取り付きがある |
山田道への取り付き |
綺麗な道だ |
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石楠花山を望む |
用水路に沿って進む |
山の街への分岐道標 |
途中、小倉台への分岐をやり過ごして進むと、道は大きく右に曲がり、その先で行き止まりとなり、左折して樹林の中へと下って行く。丸山を左に巻いて行く山道の始まりだ。ガレ場のような所も無く大きなアップダウンも無く、総じて平坦な道を歩いて行く。途中に、また小倉台への分岐があったが、ここは真っ直ぐに谷上を目指してやり過ごす。
そうこうしていると、道周辺は谷の雰囲気充分となり、丸山谷の沢を一度渡渉した。更に進んで行くと、道は、河原へと下って行き、河原の中の沢には、大きな木製の橋が架けられていた。この橋を渡った先で、最後の休憩を取る。疲れていた訳ではないが、持参した食べ物を食べてしまおうと思ってのことだ。ポットの紅茶を飲み干し、菓子類をたいらげる。
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樹林の中の道 |
小倉台への分岐をやり過ごす |
最初の渡渉 |
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道は河原に下る |
この先の木の橋を渡る 渡った先で休憩する |
この先、小さな堰堤をやり過ごす。車の走る音が聞こえ出し、樹林の中に阪神高速の高架が透かして見えるようになると、山田道の終わりだ。水路に架かる橋を渡り、水路沿いに進むと、道は、駐車場入り口へと登って行く。
駐車場入り口には、森林植物園に向かう道標が付けられていた。神戸電鉄谷上駅は、ここから東に2、3分と近い。電車で帰宅してもよいが、時間は十分にある。結局、小一時間かけて自宅まで歩いて帰った。
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高速道路の高架が見える |
もう少しで山田道も終わる |
駐車場横の道標 |
各地点の到着時刻、所要時間は次のとおり。
新神戸駅 8時34分 スタート
〜(46分)〜市が原 9時20分着、9時26分発(6分休)
〜(14分)〜黒岩尾根取り付き 9時40分通過
〜(46分)〜旧神戸市界標石 10時26分着、10時39分発(13分休)
〜(51分)〜摩耶山(天狗道出合) 11時30分着
掬星台にて昼食休憩後、桜谷へ 12時5分発(35分休)
〜(35分)〜徳川道桜谷出合 12時40分通過
〜(22分)〜山田道分岐(ヌケ谷へ) 13時2分通過
〜(36分)〜西六甲ドライブウェー出合 13時38分通過
〜( 6分)〜山田道取り付き 13時44分通過
〜(36分)〜丸山谷第2渡渉点 14時20分着、14時30分発(10分休)
〜(12分)〜谷上(山田道取り付き) 14時42分通過
〜(43分)〜自宅 15時25分着
歩いた距離:17km